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スリップウェア ENGLISH SLIPWARE
これは英国の雑器である。オオヴン等に入れ料理したまま卓上に置くのである。皿と鍋とを兼ね備えている。底の黒光りははげしい労働の歴史である。トフト等の飾皿がその起りであって、見るものから用いるものへと降りたのが是等の皿である。それ故更に見るものとして美しくなったのだとそう解いていいであろう。用への誠は品物を美しくさせる。(中略)これは18、9世紀頃に所広く行き渡った品物である。かなり数多く製られたものと思える。数物であったから此味が出るのだと言える。かぶせ焼をしてあるのは安ものの証拠とも言える。重ねて焼いたものである。それで辺には釉がかけてない。だがそれが使われると此上ない辺に変る。兎も角窯数も相当にあり、作る者も多勢だったことに疑いはない。
「挿絵小註」柳宗悦(『工藝』第25号 1941年)より
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